ミームジェン（Memegen）とは、Googleの社内向けに提供されている匿名掲示板サービスの事です。
社内で2010年10月に立ち上げられ、従業員が自由なコミュニケーションを取れる場として親しまれてきました。
ミームジェンのユーザーはハンドルネームで投稿できるため、本名を隠して自由に意見を発信できます。真面目で真剣な議論から、社内の上司を揶揄するジョークまで、幅広い話題で盛り上がることができます。
テキストだけでなく、画像や動画も投稿できます。これがミーム（インターネット上のネタ画像）投稿の場として活用され、サービス名の由来にもなっています。
また、部署や役職を超えた交流が活発に行われているのも特徴で、過去の投稿をキーワードで検索する事もできます。
社内ニュースやイベントの告知として、管理部門が情報を共有するために利用しているとも言われています。
従業員同士でアイデアを共有し、議論することができ、アンケート機能などを使って、従業員の意見を収集することもできます。
仕事とは関係ない雑談の場としても利用されています。
ミームジェンは、Google社内の自由なコミュニケーションの場として評価される一方で、以下のような議論も存在します。
匿名性を悪用した誹謗中傷やヘイトスピーチが行われることがあります。また、社内情報が漏洩するリスクがあるとも懸念されます。
従業員がミームジェンに時間を費やしすぎて、業務に支障が出るという懸念もあります。
2024年初頭、イスラエルとガザ地区をめぐる紛争が勃発すると、 ミームジェンでも多くの議論が行われました。中には、反ユダヤ主義的な投稿も見られ、これを受けてGoogleはミームジェンの評価システムを変更し、不適切な投稿を抑制する対策を講じたと言われています。
ミームジェンは、Googleの社内コミュニケーションにおいて重要な役割を果たしてきました。今後も、自由なコミュニケーションの場と、情報漏洩や誹謗中傷などのリスクを抑制する場とのバランスをどのように取っていくのかが注目されます。
ちなみに当たり前ですがミームジェンは、Google社員以外には利用できません。ミームジェンには、英語、スペイン語、中国語など、複数の言語に対応したバージョンがあると言われています。